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「チューニング」というと、とかく何馬力でるとかハイパワー化の方へ目が移りやすいが、性能的にもっとも効果が大きいチューニングは「軽量化」である。クルマは動く鉄の塊と考えてもよい。1トン前後の質量が加減速を繰り返しながら慣性をつけ動き回る。ここに働く力は凄まじいもので、よく教習所で習う制動距離の話(時速の二乗に比例する)等でもご理解頂けるであろう。移動する物質が重くなれば重くなるほど加減速する慣性は大きくなり、それを制御しようとするめたに働く力もより大きなものが必要になってくる(つまり負荷が増えていく)。しかも、クルマには「バネ」を通してタイヤと路面が接地している分、大きく入力された力が今度は揺り返しを起こしてドライバーの意思とは逆の方向に動こうとする。また、加速性能においても重いものより軽いほうが良いことはわかりやすい。「軽量化」というのはこのクルマが持つ重量によるデメリットを軽減してくれるのである。では、具体的にどこを軽量化すればよいのであろうか?
もちろん全般的に大幅に軽量化ができれば越したことはないが、少ない予算で最大の効果を得るため投資効率がもっとも良い軽量化法をRevolfe S.A.代表の溝田氏と話し合った。
溝田氏曰く、 「まず私達が、軽量化と言う言葉を聞いてイメージするのが、レースカーだと思います。スピードを追求する為に一切の無駄を省き、CFRP材のような超軽量高強度の材料を使用して製作し、車体側は快適装備でもある遮熱材や防音材を全て取り払い、ドアの内側などにも穴を開けて軽量してレギュレーションぎりぎりまでダイエットさせた車体。
それはそれで、レースと言う目的の為には必要不可欠な内容で有りますが、私達が生活の中で車を使用する場合には、そうはいきません。遮熱材を取外すとエンジンや下回りの熱が直接床のパネルを熱し、条件によっては靴底のゴムが焦げる時もあります。もちろん、冬は暖房の効きが悪くなり、夏はエアコンの効きが悪くなってしまいます。また、防音材を取外しますと、エンジン騒音のみではなく、ミッション、デフのうなり音も聞こえてきます。それから、タイヤが跳ね上げた小石の衝突音もかなり大きな音して伝わってきますし、走行中の室内では普通に会話が出来ない程、色々な音が飛び交う事になります。また、ドアの軽量化で裏側に穴を沢山開けたりしますと、強度が落ちて万が一の衝突事故時には、基準の強度が保てずに破損してしまう可能性もあります。頑丈なロールケージに守られるレースカーに於いてはそんな事を考える必要は無いかも知れませんが、私達が使用する車両はその全ての事を考慮して製作しなければいけません。そして車両の前後バランスを考えながら選んだ内容が、次に御紹介させて頂く内容です。」
なるほど。Zはもともと前後バランスがよい車である(53:47)。またFRという駆動方式も勘案してよりスポーティなバランスに持っていくということでクルマのフロント部分を重点的に軽量化していく。これでより50:50の理想的な重量配分を目指していくと同時にクルマ全体での重量も下げていくということだ。
クルマニンゲンプロジェクトチームと溝田氏が選んだ軽量パーツはこれだ!
・ドライカーボンボンネット
・ドライカーボンコアサポート
フロントを重点的にとなるとまず一番面積のデカイボンネットが効果的だ。このボンネットにカーボン素材を使用することで剛性を下げずに大幅な軽量化ができる。またオーバーハング部分の軽量化はクルマのキャビンから最も遠い位置を軽量化することになるのでてこの原理でより大きな軽量化の効果が得られる。それがコアサポート部分をカーボン素材にすることでこの効果を得る。 |