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“Z33CSコンセプト”製作記 その2

以前サイトで告知したとおり、クルマニンゲン・プロジェクトチームは「クルマニンゲン2号」をつくることを決定!新しいクルマニンゲンの“顔”となる2号はベース車両をZ33と決めた。またターゲットコンセプトに「CSコンセプト」という考えを導入!我々クルマニンゲンが提案するカーライフスタイルを具現化するためのアイデアを盛り込んだものである。具体的な内容は前回で説明したとおりだ。

この“Z33CSコンセプト”をカタチにしていく上で、何が必要で何が必要でないのか?具体的にどのような仕様となるのか?ということを計画として決めていかなければならない。ただ闇雲にパーツの選択を進めても無駄に終わってしまう可能性があるからだ。また「CSコンセプト」を製作する上で本当に必要な「投資」とはなにか?これにはベース車両である「フェアレディZ」というクルマの性格と相談しながら考えなければならない。それでは、「フェアレディZ」知り尽くした専門家に相談する方が良さそうである。

そこで、いつもお世話になっている当サイトメインサポーターである「Revolfe S.A.」溝田氏に相談することにした。溝田氏は自他共に認めるZの専門家であり30Zより歴代Zを全て乗継いできた「Zオタク」である。クルマニンゲン・プロジェクトチームは一路横浜へ向かった!

Z33の可能性とは…

一時は販売中止となり日本から消えた世界のスポーツカー「フェアレディZ」。再び我々の目の前に現れたのは2002年の7月であった。誰もが「ターボ」モデルを期待していたのであるが、登場したものは「NA」であった。「フェアレディZ」に対する消費者の期待は絶対的な「ピュア・スポーツ」としての存在。そして「ピュア・スポーツ」の普及である。NAモデルとして生まれたZ33は幾分かの落胆と幾分かの歓喜で迎えられた。その当時、日本の経済は不況の真只中。各自動車メーカーが相次ぎスポーツモデルの廃止を決め、日本車の中からスポーツは消えていった。その中で現れたZ33は日本スポーツカーの最後の光でもあったのだ。そのような“孤高の存在”となったZ33に対して溝田氏はどのような印象をもっているのか?

「以前にもZ33は取材で乗ったことがあるんですが、やはり今までの歴史を顧みるともの足りないですよね。Zはイコール速さであって欲しい。しかしこのZ33には絶対的な速さはありません。今自分が乗るZ32と比較してしまうと多くの事を要求してしまう訳です。このクルマが出始めた頃はそう思っていましたが、最近少し見え方が変わってきました。」

溝田氏自身「Zオーナー」であるが、自身のZ32は機能美の塊ともいえるスパルタンなものだ。確かにそれと比較してしまうとZ33は正直「甘い」と感じてしまう。しかし、最近見え方が変わってきたという。

「以前よりもクルマをホビーとして楽しむ人口が圧倒的に増えましたよね。昔はチューニングというとごく限られた人のアウトローな世界みたいなところがありましたが、今ではメーカーですらチューニングパーツをオプションにつける世の中です。その中で消費者の嗜好というのも様々に分かれていって楽しみ方も増えました。私もお店を構えてから様々なお客様にコンサルティングをさせて頂きましたが、その中で見える傾向としては絶対的なパワーや速さを求めるのではなく、乗って楽しく、フィーリング重視と言いましょうか?運転することで気持ちが良いクルマを作りたいという需要が多いですね。自分もその中で速さを究極に求めるだけなのではなく、楽しさをもっと追求するべきだなと。そういう意味でZ33という存在はピッタリくるんです。」

フェアレディZといえばこの人!Revolfe S.A.代表溝田氏

では、溝田氏にとってクルマニンゲンの考える「クラブ・スポーツ」コンセプトをどう捉え、実現する上で何が必要と考えるのであろうか?

「クルマニンゲンさんとは一緒に色々な仕事をしてきましたが、今回のCSコンセプトはなかなか興味深いですよ。以前、一緒に作ったアリスト(クルマニンゲン1号)は確かに町乗りできましたけどターゲットがターゲットでしたから(笑)。正直、不自由な部分がたくさんありましたよね。しかし、今回のCSコンセプトはまず“町乗り”ありき。クルマ本来の使用目的を第一義的に考えていますよね。なおかつサーキット走行も十分に対応できると、なんとも贅沢なコンセプトですね(笑)。サーキット用とお買い物用とクルマを2台持てるならそれにこしたことはないですが現実問題、厳しいですよね。そう考えるとやりがいのあるプロジェクトです。また実現をする上ではまず目標を決めなければなりません。良いモデル(仮想ライバル)を置いて、それを上回るにはどうすればよいのかを考えるのがもっとも最短と言えるでしょう。その中で私が提案したい良いモデルは最新モデルのZ33です。」

良いモデルを最新のZ33(HRエンジンを載せた)!クルマニンゲンスタッフはちょっと驚きである。

「確かに排気量、ボディの大きさから考えるとすぐ思いつくのは“ポルシェ”でしょう。その中でもNAモデル最強の“GT3”が考えられます。しかし、Z33はもともと手軽にスポーツカーをというZの父ミスターKこと片山氏の発想から生まれています。しかし“ポルシェ”は手軽という領域を超えた究極のスポーツカーとして生まれてきています。だからZ33を“GT3”に近づけようとすれば多分“GT3”が買えちゃうんだと思います。また最新モデルのZ33はHR型のエンジンを積み、オーバー300psを達成しています。そのなかでもスポーツモデルとして“バージョンNISMO”がカタログモデルとして発売され、一説では箱だしで筑波を1分5秒で走ると聞いています。初期型のZ33にお乗りの方はちょっとがっかりされたでしょうね。“同じZ33なのにまるで別のクルマじゃないか”って。だからこのクルマニンゲンZ33は初期型であることから、最新型のZ33より乗り心地が良く、サーキットも速いというのがひとつの区切りとなるでしょう。」

なるほど最新型のZ33にはレブリミットが7500rpm(初期型は6600)と引き上げられ、最高出力も313psとまさにスポーツカーのスペックが与えられている。Z33はイヤーモデル制という毎年マイナーチェンジが行われているが、最新型は正直フルモデルチェンジと同等の変化だ。少なくとも初期型であれ、これからクルマを作っていくからには最新型のスペックは上回らなければならない。しかも上質で…。

溝田氏とのミーティングは続く…。さすが数多くのチューンドを手がけてきたプロ中のプロである。その説明はとても分かりやすい。

今後の予定

引き続き溝田氏とCSコンセプト製作予定をミーティング。まず何からはじめるべきなのか?溝田氏の提案は…

「まずベースとなるZ33をよく研究しましょう。町乗り、スポーツ走行そしてパワーチェックなどノーマルの状態でいろいろ試してみましょう。またCSコンセプトで一番重要となるのはサーキット走行で必要となるモノ。この選択が難しいと思われます。町乗りでの乗り心地をベースにどこまでいけるのか?その選択が結果を大きく左右すると思います。実際サーキット走行で必要になる最低限のものは油温や水温などの冷却系、フットワークの足回り、駆動系では強化クラッチやLSDです。そのどれもが町乗りで支障をきたさないものを選択しなければなりません。」

つまりこうだ。まず今あるノーマルのZ33の実力を調べ、そこからサーキット仕様の内容を決定。実際にサーキットでテストを繰り返し、最良のセッティングを探し出す。

クルマニンゲンZ33CSコンセプト。ついに動き出してきた…

次回はZ33の素の実力を探っていく。

協力:Revolfe S.A.


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