310km内外で一般車を何台かパスして、つばさ直前の上り坂に入る。
GTRはまだ諦めずについて来ているものの、もはや直線勝負となればSupraが断然有利であった。だが、ニ台がこの上り坂に入る前に、500m前方、頂上付近に4、5台の車のBack
Lightが見えた!! Timing的にも、頂上を越えた後の下り坂に入った瞬間に、その一般車が詰まっている可能性が高い。どの車線が空いているのか全く判らない状況。 それでもSupraは、坂を6速全開で駆け上がっていく!!背後、6、7台ほど離れてGTR!! この様な状況で、普段なら頂上手前でワンブレーキ入れるが、今夜は状況が違う。最悪の事態を避ける為、そして自分の直感を信じて、路肩寄りの一番左車線に車をスライド。GTRはそのまま右から2車線目をKeep...。 坂の頂上が目の前に迫る。 先程通り過ぎた車がどうなっているのか、この320km/h Overで進入し、一体どれくらい判断する時間があるのだろうか..背中と額にジトッとしたもを感じ、、、 あと1秒後に迫った瞬間!!
前方が見えた、と言うより目の前に点在する車、車、車、車、..が確認された..
絶句。
抜けられるか?!!無理だ..止まれるか!?わからない!!!
「路肩」・・・唯一残された選択肢を選んだ。
全開のままもう一つの左車線、「路肩」にタイヤを入れていく。
なるべく少しづつ、しかし、目の前の車は直ぐそこに..!!。
ギリギリのTimingでSupraが細い一車線に収まった。既にGTRを確認する余裕もない。
路肩に入った直後に襲ったハイドロ感覚。
塵が溜まっているのか、車体が左右に滑る!!!!
横の集団を抜けるまであと1秒も無いはずだが、その間、緊張で息も出来ないほどコントロールに
必至であった..回転数は滑っている為だろう、急激に上がったり下がったりする...。
道幅も狭い。
集団の横を通りすぎた!!!!
丁寧過ぎるほど、ゆっくりと310km/hで車線を一つ右に戻し...た。
極度の緊張から開放され、目の前にはベイブリッジ迄の直線、そして、その道はALLCLEAR....。
既にGTRの事さえ忘れていた。
たった1台で真夜中の湾岸線を裂くように走る。6速全開!!!
前にも後ろにも何も見えない・・・。
GTR?どうなったんだろうか。
大黒PAに到着。ボンネットを開けると、そこには溶鉱炉のごとく真っ赤に染まったターボが二つ。
缶コーヒーを飲みながら「生きてて..良かった」と自然に口から零れ落ちた一言。
そう。これからも自分が生きている事を誰よりも実感する為に走り続けるだろう。
全てはこの両手に...。
全てはこの両足に...。 |