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=第二夜= 四章 【再びあの直線へ】

トンネルを280km/hで脱出。GTR、Supraの順。GTRは確かに速く、乗り手の力量と精神力が、この数十分のランデブーだけでも良く判る。しかし...この直線では負けられない。

「必ず前に出なければならない!!」

それはGTRと言う車に対しての様々な感情が形を変えて吐露されたものであった。 ある著明な自動車評論家が昔、「日本人として生まれ、セルシオ、ユーノスロードスター、そしてGTR、この3台に乗れる事ほど素晴らしく、世界に誇れるものは無い..」と発言した事が有った。

その通り確かに「GTR」ほど素晴らしく、そしてこれほど人の心に突き刺さる響きは無いだろう。そしてチューニングの世界に於いても然り。どのStageでもその速さとStabilityは一歩抜きん出ている。

しかし自分はこの湾岸で、誰よりも前に出る為にSupraを選んだ。見た目の形など最初は余り気にせず、ひたすら頑丈な心臓部と、空力の良さそうなBody、そして何よりも6速搭載車である事から購入した。速く無ければその車を好きになれない。速ければその車の全てが好きになる。至極単純な理由である。

そして、その全てを頭ごなしに叩き割ろうとしているGTRが20cmほど前にいる。そして、そのGTRを真っ二つに割ろうかという勢いで背後に張り付くSupraがいる。色々な想いが交錯する中、左手は右上から右下に動き最終ギアに全てを託した。

トンネルを抜け一気に視野は広がるが、視界は少しづつ確実に狭くなっていく。

前方、かなり前方に一般車が見てとれる。最右車線に一台いる。

GTRも気づいているだろう。間髪をおかずSupraはGTRの後ろをゆっくりと左に一車線ずらした。先程までは、GTRの背後にいた為受けなかった空気の壁を何枚も何枚も打ち砕いてSupraは加速し続けGTRに並び抜き去る勢い。

GTRは失速..いや、自分の置かれている状況を把握したのだろう。

目の前500m先には一般車。左車線はSupra。一瞬の判断ミスがそれまでの勝者と敗者を分ける事となった。横をパスしたSupraの後ろにGTRがつく..が少しずつ、少しずつ..GTRのヘッドライトが小さくなっていく...

「そこまでか..」

≪To be continued...≫


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