横浜方面湾岸線、料金所で2台が並んだ。
お互い相手の車の能力を一瞬で察知する。
Rの仕様は某誌によれば、2.7L、Full Tuneの700数馬力。
貼っているステッカーもエンジン内部のメーカーが多い事に気づく。
アルコン製らしきブレーキキャリパーが、やらしくGoldに輝いている。
先に料金を支払い、料金所先の路肩に車を停めたのはSupra。
先程の狂走に於いても未だブーストには余裕がある。
慣れた動作で室内に張り巡らされたバーを飛び越え車外へ降りる。
丁度Rが料金を支払った。
乾いたクラッチの音がして、彼は静かに、ゆっくりとSupraの後ろについた。
どうやら、こちらが車から降りたのを見て、自分も車を一旦休ませるつもりらしい。
ボンピンを指先で跳ね上げ、ボンネットフードを開ける。
ここ1年で多くのものを犠牲にして作り上げた一つの生命体。
もはや単なる鉄とアルミの集合体とは思えないそれは、今や遅しと低い唸り声を上げている。
そしてその横に鎮座する2つのターボ。
Garrett製のオーソドックスなTypeではあるが、Shopと相談し、240〜250km/hからの加速を重視した実戦Typeを製作するにあたり、Bestとの判断で選択した。組み上がってからまだ1ヶ月も経っていない。
そしてブースト圧も1.2で抑えていた・・・。
ボンネットのエア抜き穴から33Rがまだ待っている事を確認した。
Supraに乗り込みEVCに手を置いた。
ツマミを3ノッチ右に回した後、33Rに対し敬意と戦慄を覚え・・もう1ノッチ右に回した。
フルハーネスを締め上げ、軽くアクセルを吹かす・・。
メーターを確認しようした瞬間・・ゆっくりとRが動きだし先行する。
トンネルに入り両者2速。
殆ど同時に全開!!
トンネルに響き渡る2匹の咆哮。
上部のライトの間隔がどんどん小さくなり、殆ど一本のオレンジの川に見える頃には、トンネル出口近くの右コーナーに入ろうとする。
スピードメーターは270km/h内外。
Supraは33Rの背後にぴったりとついている・・と言うよりそれ以上アクセルを踏んだら追いつきそうなほど、二つのターボはポテンシャルを発揮していた。
このトンネルを抜けたらあの直線が待っている。
280km/hで出て、一体何km/hまで・・・。
出口向こうには、暗闇とオレンジの織り成す景色が見えた・・・。
≪To be continued...≫ |